新善光寺は、京都東山にある真言宗泉涌寺派の寺院。泉涌寺の塔頭のひとつで、本尊は阿弥陀如来立像。寺内にある愛染堂にまつられている愛染明王は、泉山七福神巡り番外札所です。

歴史 History
本堂
本堂

一條殿新善光寺は寛元元年(1243年)8月、後嵯峨天皇の勅願により創立され、本尊は信州善光寺阿弥陀如来と同仏同体に鋳造なされたものです。(鋳工は藤井為行)

本尊の阿弥陀如来立像
本尊の阿弥陀如来立像

後嵯峨天皇は、都の内外万民に至るまで信濃の国へは遠き山路を越え、日を経ずしては到着することができず、また、志あれども思うにまかせざる者の為に、その志を遂げさせたならば「共に是れ仏果菩提の種ならん」と考えられました。

そこで、一条大宮に「値願」を請して開山し、寺号を「新善光寺」と賜るに始まります。

応仁年間に兵火にかかり焼失しましたが、文明5年(1473年)後土御門帝の勅により泉涌寺に移され現在に至ります。

境内の枝垂れ桜(非公開)
境内の枝垂れ桜(非公開)
境内 Temple site

春の枝垂れ桜、秋の紅葉が魅了する庭園には、大日如来の変化身である愛染明王を祀る橙色の小さな八角堂の愛染堂が存在し、敬愛和合・恋愛成就を祈願する方々の信仰が篤いです。


本堂、大方丈、大玄関、表門、中門は京都府暫定登録文化財に指定されています。

愛染堂
愛染堂