後嵯峨天皇の勅願により創建された新善光寺では皇室ゆらいの御遺品を所蔵しています。普段は非公開ですが、秋の特別拝観などでご紹介を予定しています。
江戸時代に建てられた大方丈の客間の襖絵。幕府御用絵師であった狩野周信(ちかのぶ)が描いた「唐人物図」です。
長野の善光寺本尊を模した、新善光寺の本尊の阿弥陀如来立像。鎌倉時代の作品です。
玉子色の陶器の置こたつ。江戸後期に作られた光格天皇の御遺品です。
座布団付きの立方体の木枠に収められています。蓋と身には16弁の菊の御紋、飛鶴文、若松文が描かれており、新春に相応しい作品です。
この作品を製作した帯山与兵衛は、江戸中期、17世紀から明治27年まで操業した京都粟田口の陶芸家で、江戸後期には禁裏御用を務めました。
鉄刀木地蒔絵の箪笥形煙草盆(江戸時代)。
平蒔絵・高蒔絵による唐草文、各面に梅、牡丹、柿、南天の四季の草花と鳥を組み合わせた花鳥図が描かれています。
四面の唐草文、引き出しの梅花型つまみや、火入れ部の真鍮製蓋の唐草文など、繊細かつ気品漂う作りから、皇室方のご遺品と推定されます。
江戸時代の作品です。