新善光寺の寺庭に咲く季節の草花や花木のうち、主な品種44種類を1月から12月まで月別にご紹介します。
新善光寺では桜や梅、サルスベリに加えて、他のお寺ではあまり見かけない園芸品種も数多く植栽していますから、季節ごとの庭の変化がより楽しめます。
数か月咲き続けるお花は、複数の月に同じ写真を入れてあります。また、お花が探しやすいように、植栽図をもとに植え場所もご案内していますが、年によって多少変更することもありますのご了承下さい。
表門の青い火鉢の寄せ植えでは、ハボタンがお参りに来られた方をお出迎え。前庭の黒い鉢と、錦鯉の池付近では、スキミアの赤い蕾や実ものが冬中楽しめます。
マンリョウは鳥がタネを撒いたのか、庭のあちらこちらで育っています。また、5株ほど黄色の実をつけたセンリョウがありますので探してみてください。
2月は花の少ない季節ですが、表門の青い火鉢のハボタンや紫陽花の丘のスキミアやマンリョウなどが冬の庭を彩ってくれます。
この季節は、春を待つ落葉樹や葉が落葉したアジサイの茶色の枝と、ツバキやツツジなどの常緑樹の青々とした緑葉のコントラストが冬枯れの庭で味わえます。
3 月になると、表庭や大方丈前では少し、紫陽花の丘の山側の斜面では一面にスイセン ’ テータテート’’が無数の黄花を咲かせ、早春の訪れを告げてくれます。
大方丈前の前庭では紅梅が、表庭と紫陽花の丘では赤やピンクのツバキの花が楽しめます。
冬の間、ずっと赤い蕾のままだったスキミアも、白い香りのよい小花をたくさん咲かせます。ぜひ香りも楽しんでみて下さい。
4 月には、枝垂れ桜が表庭で咲き、白いスノーフレークが大方丈の前の庭の杉苔の間から顔を出します。
紫陽花の丘の斜面では、スイセンの後にアジュガが紫の花穂を、ツルニチニチソウが紫花を咲かせます。
5 月になると、ピンクや白のツツジが、表庭や大方丈前の庭、錦鯉の池の周り、紫陽花の丘で咲き始めます。濃いオレンジ色のサツキが咲くのは表庭や大方丈前。
紫陽花の丘のベンチの周りで、ミヤコワスレやミヤマオダマキが咲き始めるのもこのころです。
6 月は、寺庭が一番華やかになるアジサイの季節。青、紫、白の各種アジサイが新善光寺を彩ります。表庭、紫陽花の丘、錦鯉の池の周りでアジサイが楽しめます。
紫陽花の丘の遊歩道ではアナベルが白い大きな花をつけ、本堂左横の庭ではキキョウが咲き始めます。
7 月には、紫陽花の丘でセイヨウニンジンボクが紫花を咲かせます。
大方丈前のサルスベリも花が咲き始め、アジサイとアナベルは7 月中旬ごろまで楽しめます。
8 月には大方丈前のサルスベリが満開になり、大方丈の玄関横に置かれた水鉢では、ピンクのスイレンの花とメダカ ’ みゆき’ とのコラボが涼し気です。
大方丈前の植え込みでは咲き始めたシュウメイギクが、そして紫陽花の丘では、セイヨウニンジンボクが楽しめます。
9 月は、一番たくさんの種類の花が新善光寺の寺庭で咲いています。
大方丈前のサルスベリは今月で終わりですが、納経所の入口左にある大木のキンモクセイが、甘い香りを漂わせながら無数の花を咲かせ見事です。
大方丈の植え込みではシュウメイギク、紫陽花の丘ではヤブランとセイヨウニンジンボクの紫花が楽しめます。
10 月に咲き始めるのはキク科のツワブキの黄色い花。緑葉や斑入り葉のツワブキは、庭のあちらこちらにたくさん植えてあります。
シュウメイギクや表門の青い火鉢の秋の花が引き続き楽しめます。
11 月後半には、表庭と錦鯉の池や愛染堂の周りのモミジの紅葉が見ごろを迎えます。
錦鯉の池の手前のモミジは黄色に、紫陽花の丘のモミジ ’ 流泉’ はオレンジ色に、それ以外のモミジは真っ赤に紅葉してとても華やかです。
12 月になると、表門を入って右側のサザンカの花が満開になり、センリョウやマンリョウの赤い実や黄色い実が、表庭や錦鯉の池の周りの冬の庭を彩ります。
このころ、表門の青い火鉢の寄せ植えにハボタンなどを植えて冬支度完了です。前庭の黒い鉢と、錦鯉の池付近では、スキミアの赤い蕾が冬の寂しい庭を春まで彩ってくれます。